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Saturday, October 23, 2010

ロサンゼルス・キングスVSマンチェスター・モナークス

先日お伝えしたNHLロサンゼルス・キングスの開幕戦。

ブログエントリーでもお伝えしましたが、私個人的には少々残念な内容でしたね。
もちろん試合は逆転勝ち。ホーム開幕戦としては絶好のスタートを切ったわけですが、私が着目した点は、ずばり「ゲーム中のプロモーション」です。

試合開始直前!
以前所属していたマンチェスター・モナークスは、ロサンゼルス・キングスの下部組織、AHLに所属するチームです。つまり球団自体の運営会社は同じAnschuts Entertainment Group(AEG)です。同じ経営と言うことで、ゲーム中のプロモーションも似たような力の入れようだと考えていたのですが、そうでもありませんでした。幾つかの項目に分けてご紹介したいと思います。


1.インターミッションの使い方
ホッケーの試合は3つのピリオドに別れ、それらのピリオド間に18分のインターミッションが設けられております。その時間を使い、ザンボニ(製氷機)で荒れたリンク上を均す作業を行います。ちなみに、2台のザンボニを使い、約7~8分ほどでリンク全体の製氷作業が完了します。また、球団としては、その時間は最もプロモーションをするのに適した時間と言えましょう。では、キングスとモナークスがその18分をどのように活かしているのか、例を挙げて見てみましょう。

キングス
  • ザンボニにファンを乗せ、製氷作業を行う。(おそらく誕生日などのパーティールーム・パッケージやスポンサーシップの一部)
  • 室内飛行船を飛ばす。(飛行船にはスポンサー名が記載。しかし、飛行のみ)
  • ファンクイズ(ファンをペナルティーボックスに招待し、トリビアクイズを実施)
  • ジュニア・ホッケークラブによるエキシビジョンゲーム
モナークス
  • 製氷する前の8分間を利用したプロモーション。(地域コミュニティーやスポンサーが協賛)
  • 室内飛行船を飛ばす。(勿論スポンサー名が記載されている他、毎インターミッションに8枚のスポンサークーポンと球団特典が同封された封筒を搭載し、ファンに飛行船からプレゼント)
  • Shoot to Win the Car(こちらをご参照ください。)
  • Chuck -A-Puck(ソフトビニルで出来たパック(1個=$1)をリンクに投げ込み、賞金や景品を当てる。終了後、キッズクラブに登録した子供や父兄がそれのパックを拾いに、リンクへ:勿論パックやそれを回収するトラックにはスポンサー名が)【映像はこちらから】
  • ジャージー・ラッフル
上記を比較すると、キングスよりも、モナークスがプロモーションに力を入れているのが一目瞭然かと思います。1試合に2回のインターミッション、計18分をいかに有効活用するか。また、スポンサーベネフィット(企業顧客利益)をどのように最大化する努力を、モナークスは行っておりますね。


2.観客参加型プロモーション
上記にあるShoot To Win the CarやChuck-A-Puckなどはファン参加型プロモーションの典型でしょう。一方でキングスが行う“ファンクイズ”も、勿論モナークスで実施されております。他だその違いとは実施時間です。モナークスはファンクイズを、ゲーム中に発生するタイムアウト時に実施することにより、インタミッションでの更なるプロモーション機会を作り出しております。
これはファンの満足度を上げるだけでなく、スポンサーが露出する機会を増やすことも可能ですよね。勿論、参加型プロモーションの方が、一般のプロモーションよりもファンも盛り上がることは言うまでもないですね!


3.スポンサー露出箇所(リンク上)
正直、キングスのリンク上でのスポンサー数の少なさは驚きました。
両者ともダッシャーボード(ローテーションボードを含む)は数多くのスポンサーで埋め尽くされておりましたが、キングスのリンク上のスポンサーロゴはたった2社(Toyota/BudLight)。
ちょっとロゴは見えないですね。。。@LAキングス
それに比べてモナークスは7社(地元大手カーディーラー/Pepsi/空港など)のロゴがリンクに描かれております。もしかするとNHL規定により、リンク上のスポンサーロゴ数の規制があるのかもしれません。それにしても、最大の広告掲載場所に何もおかないのは困ったものですね。NBAの中継を見ると、至る所(ダンクをする時に見えるゴールの上やゴールしたから見上げた時のゴール板やアリーナ天井など)にロゴを見ることが出来ます。考えさせれられますね。


今回はキングスとモナークスの違い3点を取り上げてみました。
言うまでも無く、キングスはメジャーであり、Core Productはホッケーそのものかもしれません。しかし、それだけで球団として収益(チケット販売やスポンサーシップ)を最大化できるのでしょうか?今までホッケーを見なかった新たなファン層を開拓してこそ、今後メジャースポーツとして更なる発展を遂げるのではないでしょうか? 

こんなことを書いていると、球団(といってもAEG希望)でもう一度働きたくなりますね。
まずは、スポンサーシップを極める為に更なる勉強に取り組みます。

Go Kings! Go Monarchs!!!

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